まずは全体像:最初の1杯までの12ステップ
カフェ開業は、一つひとつの決定が前の決定の上に成り立つ流れとして考えるとわかりやすくなります。業態が物件を決め、物件が設備を決め、設備とメニューが予算とチームを決めます。初心者が一番高くつく失敗は、数字を固める前に物件を契約したりエスプレッソマシンを買ったりすることです。だからこのプランでは、お金の計算を2番目に置いています。
カフェ開業の流れ
| ステップ | やること | 得られるもの |
|---|---|---|
| 1. 業態 | テイクアウト、イートイン、フード提供ありのどれにするか | 必要な物件とスタッフがわかる |
| 2. お金 | 開業資金と損益分岐点 | 1日に何杯売る必要があるか |
| 3. 物件 | 人通り、電気、水回り、換気、契約条件の確認 | 想定外のない賃貸契約 |
| 4. 事業の登録 | 個人事業か法人かを決めて届け出る | 事業として営業できる状態 |
| 5. 税金 | 税理士と税務の手続きを決める | 何をいつ納めるかがわかる |
| 6. レシートと会計ルール | 認定レジや電子インボイスが必要かを確認 | 必要な機器や手続きと、POSレジとの役割分担がわかる |
| 7. 許可と衛生 | 営業許可、衛生・防火のルール | 検査に対応できる状態 |
| 8. 設備 | バーとカウンター | コーヒーが淹れられ、レシートが出る |
| 9. メニュー | 仕入れ先、レシピ、原価、価格 | 利益の見えるメニュー |
| 10. スタッフ | バリスタの採用と研修 | 人とシフト表 |
| 11. ソフト | POSレジにメニュー、在庫、スタッフを登録 | すべての販売が記録される |
| 12. 開店 | 試運転、プレオープン、最初の1か月 | 営業しながら数字が見える |
ステップ1. 業態を決める
テイクアウト中心のカウンターは必要な資金が最も少なく済みますが、売上は人通りに完全に左右されます。イートインのあるカフェは、2杯目やお菓子を頼むお客様から売上が立つ一方、床面積、家具、清掃のコストがかかります。フードを出すカフェはモーニングやランチで客単価が上がりますが、調理スタッフ、換気、冷蔵設備が必要になり、衛生面の要件もずっと厳しくなります。迷ったら小さく始めましょう。テイクアウトからイートインに広げるほうが、借りてしまった広い店を縮めるよりずっと簡単です。
ステップ2. 物件を契約する前にお金を計算する
予算は、一度きりの費用(内装、設備、家具、最初の仕入れ、看板、敷金・保証金)と毎月の費用(家賃、人件費、水道光熱費、消耗品、税金、ソフト)に分けます。固定費の数か月分は運転資金として確保しておきましょう。新しいカフェが知られるまでには時間がかかり、最初の売上はほぼ確実に計画を下回ります。
次に損益分岐点を計算します。月の固定費を、客単価から原価を引いて残る金額で割ります。例として、固定費が月8,000米ドル、客単価7米ドル、原価率30%と仮定すると、1会計あたり4.90米ドルが残り、月に約1,633会計、1日あたり約55会計が必要です。これは説明用の数字なので、ご自身の数字に置き換えてください。カード手数料やロスがあると、必要な数はさらに増えます。
ステップ3. 物件を探して確認する
店の前の人通りを、朝、昼、夕方、平日と週末に数えてみてください。そのうえで物件を技術者の目で確認します。使える電気容量、バーを置く場所の給排水、調理するなら換気、在庫の置き場所と搬入経路、看板を出せるかどうか(屋外広告のルールは自治体に確認)、そして家賃の改定、修繕の負担、事業所としての住所利用に関する契約条件です。

ステップ4〜7. 登録、税金、許可、衛生:確認すべきこと
開業に必要な手続きは国や自治体によって異なり、法改正もあるため、ここでは具体的な規則や費用ではなく、確認すべき項目の種類をまとめます。内装工事の前に、管轄の窓口や税理士に相談するのが確実です。日本の場合、たとえば税務署への開業の届出、保健所の飲食店営業許可、食品衛生の責任者の設置、消防署への届出などが関係することが多いので、それぞれ事前に問い合わせてください。
- 事業の登録:個人事業として始めるか法人を設立するか。一人で一店舗なら個人事業、共同経営や多店舗展開を考えるなら法人が向くこともあります。
- 税金:どんな税金を、いつ、どの方式で納めるか。消費税や記帳の方法も含めて税理士と決めましょう。
- レシートと会計のルール:国によっては税務当局に登録した認定レジや電子インボイスが義務づけられています。Ordoのレシートは通常のお客様用レシートで、そうした認定機器の代わりにはならず、併用する形になります。
- 営業許可と衛生:飲食店の営業許可や届出、食品を扱うスタッフの資格や健康管理、施設の衛生基準。図面の段階で保健所に相談すると、工事のやり直しを防げます。
- 防火と建物:消防設備、避難経路、用途に関する建物のルール。
ステップ8. カフェの設備チェックリスト
設備はメニューとバーのレイアウトが決まってから購入します。価格はメーカーや販売店によって大きく違うので、ここでは販売店に確認すべきことをまとめました。お住まいの地域にサービス拠点があり、部品が手に入るかどうかも確認しましょう。
カフェの設備
| 設備 | 用途 | 確認するポイント |
|---|---|---|
| エスプレッソマシン | エスプレッソとミルクドリンク | ピーク時に足りるグループ数、消費電力、地域のサービスと部品 |
| エスプレッソ用グラインダー | 安定した挽き目と味 | スピードと粉量の正確さ。デカフェ用に2台目 |
| 浄水フィルター | 味とスケール対策 | 水質を検査し、カートリッジ交換を計画 |
| 台下冷蔵庫 | ミルクとデザート | 1日の営業分が入る容量 |
| シンクまたは食洗機 | ピーク時の洗い物 | 給排水が整っていること |
| スケール、タンパー、ピッチャー | 正確なレシピ | 1g単位でタイマー付きのスケール |
| パソコンまたはタブレット | 注文の受付 | インターネットが切れても動くこと |
| サーマルレシートプリンター | レシートとバー用の伝票 | 58mmまたは80mm、ESC/POS、USB |
| キャッシュドロア | 現金 | レシートプリンターにつながること |
| カード決済端末 | カード払い | 銀行の条件。POSレジでカード払いとして記録 |
| 認定レジ・電子インボイス(必要な国のみ) | 法令で定められたレシート | 国のルールに従った登録と運用 |
| Wi-Fiルーター | タブレットとバー用画面 | お客様用ネットワークの分離、予備の回線 |

ステップ9. 仕入れ先、メニュー、原価
メニューは絞りましょう。定番のエスプレッソドリンク、ドリップコーヒー、紅茶、シグネチャードリンクを2つほど、そして小さめの焼き菓子のショーケース。焙煎所はサンプルを自分の設備で淹れて選び、ミルク、焼き菓子、カップには予備の仕入れ先を用意しておきます。すべての商品にグラムとミリリットルでレシピを作り、価格を決める前に原価計算ツールで1杯の原価を出しておきましょう。

ステップ10. スタッフを採用して育てる
採用では人柄と気配りを重視し、技術はあとから教えます。朝のピークは手厚く、暇な時間帯は少なめに配置し、レシピ、開店・閉店作業、納品、インターネットやプリンターが止まったときの対応について短いマニュアルを作り、試運転の日に全員を研修しましょう。POSレジには一人ひとりのログインと役割に応じた権限を設定します。Ordoでは、上限を超える値引きや返金にはオーナーのPINが必要です。

ステップ11. 開店初日から必要なソフト
必要なのは、レジ、バー用ディスプレイ、レシピ連動の在庫管理、レジ締めつきのシフト管理、レポートです。月額料金だけでなく総額で比べ、インターネットが切れたときにどうなるかも確認しましょう。
- Windows・Linux用のOrdoアプリは、データをカフェのパソコンに保存し、オフラインでも会計を続けます。タブレットやスマートフォンは店内のWi-Fi経由でブラウザから使えます。
- 会計が済んだ注文はすぐにバー用ディスプレイに表示されます。
- 販売のたびにレシピどおり材料を差し引き、在庫が少なくなると知らせて買い出しリストを印刷します。
- シフトは釣り銭準備金で始まり、現金とカードの締めで終わります。日次の集計とTelegram通知もあります。
- 58mm・80mmのESC/POS対応USBプリンター、プリンター経由のキャッシュドロア、どの銀行のカード端末にも対応します。
- これらすべてが1店舗あたり月額1,990 KGS(約23米ドル)、端末台数は無制限で、カード登録なしの14日間無料トライアル付きです。
開店前チェックリストと最初の1か月
開店前に確認すること:事業の登録と税務の手続き、営業許可などの手続き、必要な場合の認定レジの登録、レシピの調整、POSレジへのメニューと初期在庫の登録、プリンター・キャッシュドロア・カード端末のテスト、インターネットを切った状態でのレジのテスト、そして試運転の日に現金とカードの合計がシフトレポートと一致するかの確認。
最初の1か月は、毎晩現金とカードの合計を照合し、会計数と客単価を損益分岐点と比べ、在庫の少ない材料を毎日チェックし、売れ筋、時間帯別の売上、レシピとの差を毎週見直しましょう。

よくある質問
カフェをゼロから開業するとき、何から始めればいいですか?
業態とお金の計算からです。テイクアウト、イートイン、フード提供ありのどれにするかを決め、損益分岐点に必要な1日の会計数を出します。物件探しや設備の購入はそのあとです。
カフェは個人事業と法人のどちらで始めるべきですか?
オーナー一人で一店舗なら、個人事業のほうが手続きは簡単なことが多いです。共同経営や多店舗展開を考えているなら法人が向く場合もあります。税金面は税理士に相談してください。
カフェにはどんな税金がかかりますか?
国、地域、事業形態、売上規模によって異なります。このガイドでは具体的な税率は扱いません。開業前に税理士や税務署に確認してください。
カフェの開業に営業許可は必要ですか?
多くの国で、飲食店の営業には許可や届出が必要です。日本であれば管轄の保健所に、内装工事の前に相談しておくと安心です。
Ordoは認定レジの代わりになりますか?
なりません。Ordoは通常のお客様用レシートを印刷し、認定レジや電子インボイスが必要な国ではそれらと併用して、注文、バー用ディスプレイ、在庫、シフト、レポートを担います。
